2011年1月7日金曜日


故郷の駅にて列車を待つ。


いったいここで、どれだけの列車を待ったことだろう。

今は亡き祖父母の住むところまで、寝台列車に乗るのが

何よりの楽しみだった幼少時代、

汽笛を鳴らし滑り込む列車を

この駅で今か、今かと待ちわびた。


父親の転勤が決まり、転校を余儀なくされた

中学のあの日、

初めて故郷を離れることに

まだ青々とした不安を抱えてホームに立った。


それから再び家族でここに戻ってから間もなく、

私はその家族に見送られ、

たった一人、このホームから旅立った。


もう二度と、あの頃へは戻れないけれど、

毎年このホームに立つたび、

この駅に残したあの頃の自分に、

またひょっこりと会えるようで・・・

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